2010年8月アーカイブ

白い龍が川を下って海に出る。

真冬の寒く冷え込んだ真夜中から朝にかけて龍は現れる。

 

私の生れは四国、愛媛県の大洲市長浜で、赤い開閉橋が一望できる川沿いの家で生まれ育った。

目の前は肱川という一級河川であり、川の中での最大幅を持つところであった。

 

真冬の冷え込んだ夜、翌日が晴れそうな日に龍は現れる、世界でも珍しい現象らしい。

内陸の大洲盆地に大量の霧が発生する。

その霧があふれ出て、肱川に流れ出す。全長20kmの霧の龍となる。

同時に川面の水面からも湯気のように霧が発生し迫力を増す。

 

肱川嵐とか肱川をろし、などと地元の人は呼んでいる。

嵐が凄いとき、200mほど先の対岸も赤い開閉橋も見えない。

風速は15mを超える、冷たーい嵐である。

白い龍の体内を、小中高と赤い橋を通って学校に通った。

 

今でも寒さや風の強さ、肌感覚、嵐の匂い、そして光景を鮮明に思い出せる。

私の人格を形成するのに、多大な影響をもたらしているだろう。

みなさまには、どんな思い出がありますか。

 

始動

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今日、メンタルヘルス倶楽部が始動します。

http://www.mh-c.org/

様々な想いが集まり、未来へ向かって挑戦していくものです。

人は肯定的に、そして創造的に生きていく。

楽しく気分良く、生きがいを持って働くことを、共に考え支援していく倶楽部です。

 

倶楽部では経営と繋がる次世代のメンタルヘルスを実践していきます。

集まってきた仲間たちの顔も、活き活きしていて前向きな人ばかり。

それぞれ立場などもあるが「社会企業化」としての想いは強い。

仕事を通して社会に貢献する。

 

私自身も皆様に励まされ、力をもらい行動してきました。

何はともあれ、楽しい!ワクワクする!ことを仕事として出来ることは

とっても幸せなことだと思います。

 

これからのメンタルヘルス倶楽部の行動に期待してください!

お盆

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お盆と言えば・・・、墓参り、終戦、連休などであろうが、皆様お休みの真っただ中でしょうか!?

私はめでたく年男の誕生日を迎え、休む暇なく仕事に励んでおります。

 

子どもの頃、お盆はご先祖様が帰ってくると教えられ、迎え火や送り火などの行事とともに

宗教的、仏教的なものとして刷り込まれていました。

夏休みは毎日、海で泳いでいて真っ黒でしたが、お盆には海の底にある地獄の釜の蓋が

開いて、地獄に引き込まれるから泳いではダメなどと言われていました。

河童が人間を水に引っ張り込んで、えんこ(肛門)を引っこ抜くなどという話もありました。

 

なんとなく、妖怪や地獄のイメージが子ども心に恐怖を抱き、それを払拭するがごとく

神さま仏さま、南無阿弥陀仏などと心で唱えて、暗い廊下の先にある厠へ勇気を

振り絞って用を足しに行った記憶があります。

 

恐怖の反対にある安心のための神仏、それが海や山などの自然と重なり

自然なものにも、何となく精霊がいるように感じ、畏敬の念を抱いてしまう。

 

現代の子どもたちには、真っ暗な恐怖などあまりないかもしれませんが、

お盆などの、目に見えない世界・感じる世界の教えや体験が、

人の善悪やモラル、民族意識などと大きく関わっていると思う。

 

文明が発達して、幽霊など信じなくなった人も多いだろうが、それと共に

人として大切な何かを失ってきているのではないだろうか?

 

私は仕事で帰郷もできず、墓参りもできないが、心の中で手を合わせ

ご先祖様のことを想うことで、許してもらっています。千の風に乗って・・・て感じです。

人というやつ 遊びながら働く生きものさ

善きことを行いつつ 知らぬうちに悪事をやってのける

悪事を働きつつ 知らず知らず 善きことを楽しむ

これが人間だわさ

 

優しさと厳しさ しかしながら非常非道の悪人に容赦はしねえ

人呼んで鬼の平蔵

 

みなさんの耳に残っている台詞ではないだろうか。

心理学は人を知るための学問などと言っているが

やればやるほどよく解らなくなる。

ときどき分かったつもりになっている自分も居たりして

反省しかりである。

 

物事もけじめは必要だろうが、ときどき枠を超えた

粋なはからいが欲しいものである。

 

平蔵の粋なはからいや、大岡裁きなどは庶民の喝さいを浴びる。

粋なはからいは人を活かすものであるからかもしれない。

 

理屈や理論がはびこる現代、人情に触れる機会は大切にしたい。